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2019/03/18

ソネット 11

祈りのための紺碧の空
瞳を凝らすと見えてくる
心の成層圏と
太陽に映る大いなる塵

三十億光年にもなる遥かな幻
辿り着くのも難しい距離
見えない筈の存在が
心という器に投げ込まれる

星たちが祈りを捧げている
銀河全体が罪を償っている
惑星集団が頭を垂れている

そして魂だけが漲ったまま
命という永遠の尊さを
希望のための天の頂きに宿らせる

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2019/03/17

ソネット 10

薄明かりのなかに
春が見える
微かな胴体が
季節の変化を醸し出す

ぼくは一体何を求めているのか
欲は日差しとともに
季節欲と
合体する

ぼくは自分の体が
好きだ
大切な心音が

奥深くしじまのように
いったん無の世界に沈む
新たな脳に刻み込むため
2019/03/16

ソネット 9

あたたかな優しさ
つめたい優しさ
つよい優しさ
さりげない優しさ

そうしてぼくらの優しさは
厳しさという世界観の
なかで
埋もれては消える

そんな揺れる心の
なかでミクロコスモスの
漂う世界で隠されている

優しさとはそんなものだ
ゆれやまない樹木への
ささやかなメッセージのように
2019/03/16

ソネット 8

彗星の尻尾が確かに
僕たちには想像の中で見えたはず
あのハレー彗星の再来から
あれから何年たったのだろうか

僕たちは天体観測のため山に登った
あなたはその上空に君臨している
星群に隠されて
あなたを見ることが出来なかった

溢れるこの地球への感謝の念を
この心に刻み
幻のような星を見上げる

あなたと出遭って人生も変わった
あの彗星はそんな僕たちを
笑って見守っているだろう

2019/03/16

やさしさ玉

やさしいこころの持ち主は
やさしさ玉という
不思議な宝石を持っている
でも
そんなこころの持ち主は
いつもそれで
損ばかりしている
だからやさしくなりたくない

日頃から思っているが
どうしても止められない

やさしさ玉のことを
その人は気がついていない
みずからのこころのおくの
魂から
やさしさが溢れ出すのに
耐え切れず
損を承知で
生きている

それは誰にも
止めることのできないもの
たとえば
無意識のうちに
してしまう他人への思い遣り
他人の痛みを
我がことのように
感じては涙を流しては
相手に寄り添ってしまう
その心
2019/03/07

ソネット 7

ミクロの細胞に
覆われたかなしみよ
それは何処まで広がるのか
闇とともに

どんなに精密な
メスが使えるようになっても
消えない煉獄が在る
そしてそれを解剖することは

魂の秘密に触れること
それは風のような電気メスで
メランコリーの魂の源泉を

抹殺しようとすること
わたくしがどんな悲しみを抱えて
いようとも神以外触れられないもの
2019/03/07

ソネット 6

無には意味がない
だが苦悩には
意味があるのかもしれない
世界の超絶を知っているなら

人生に無駄なものには
何一つ
希望の他には
何一つないのかもしれない

心と魂はほんの一瞬
触れ合うのみ
だがぼくは魂のほうを

選択する
この果てしない
銀河を超えて
2019/03/07

ソネット 5

人生は意味を超える
どんな境遇に出会っても
絶望の嵐に
打ち砕かれても

無意味に感じられる
運命に身を任せても
それだけでは
意味を超えられない

心の中の混沌
それに身を任せず
たとえ人間の尊厳を

失いかけても
人生には意味がある
美という神に身をささげるのだ
2019/02/19

ソネット 4

雲が低空飛行で大気を包む
無力な雨がそのまま
街を覆って暗黒の眼光を揺さぶる
無力のものはいつまでも無力のまま

暗黒の存在が周囲を見つめている
慰めの言葉を失くした今
鬱蒼とした外景を開く
曇天が魂の源を溶かす

どこかにむかって
飛躍したい心がある
憂鬱のまま夢の塊を抱いて

かなしみを失った瞳だけが光る
夢が幻でないことを
そして青を描く空が目覚め始める

2019/02/18

ソネット 3

幸せに始まった一日も
状況が変われば
かなしい一日で終わる

気だるい朝も
状況が変われば
幸福な気分で夜が来る

その日常の繰り返しのかなで
時折生きるというやさしさに触れる
私たちにはどうする事の出来ない
そんな日常のなかでも

ほんの些細なことでも
やさしい命の琴線に酔いしれたい
この状況が忙しくかわる日々でも
それが私たちの一瞬の生を励ます